2013年10月30日水曜日

内田 和成『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』 東洋経済新報社、2006

内田 和成『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』 東洋経済新報社、2006

世界的なコンサルティング会社であるBCG(ボストン・コンサルタント・グループ)の現シニア・アドバイザーの内田和成さんの本。
本書に興味を持ったのは以前父に紹介され、4月の台湾旅行中に読んだ同じく内田和成さんの『プロの知的生産の技術』がきっかけ。
内容が「いかにして"作業の量"を減らし、"仕事の量"を増やすか」という視点で書かれていて、個人的に新鮮でした。そこから「内田和成さんの他の著書にも同じような思考の本があるのではなのか」、と興味を持ってAmazonで見つけた次第です。

「仮説思考」というのはBCGで広く使われている言葉で、専門用語のような印象を受けますが、要は「仕事に取りかかる際に目標を絞る」ということです。
本書は具体的な問題例を挙げて、それをどのように思考して解決するか、順を追って説明していくので、問題解決の流れがとてもわかりやすいです。

たとえば冒頭では下記のような問題例が登場します。
問題例―「衰退する日本のプロ野球を救ってほしい」。
これに対してまず、問題を発見する。「衰退の意味は何なのか?」「視聴率が落ちていることなのか、それとも球場への観客動員数が落ちていることなのか?」
そこで関係者への簡単な聞き取りから「テレビの視聴率が下がっているのが原因だ」と目星をつける。そこからさらに「テレビが全体的に視聴率が落ちているのか、野球のみ視聴率が落ちているのか」と考えを掘り進めていく。
これが仮説思考の一つで、"視聴率が原因だ"とまず仮説を立てることで、網羅的思考の罠にはまらず、考えを次の段階に進められる。仮説が間違っていたとしても、逆に「この路線はない」と割り切れるので、別の解決策を探しやすくなる。

改めて書くとSC2の戦術を考えたりするときに自然と使っているような思考法だと思います。(「Protossの4GWを返せない」→「WG完成の6:00までに、必要な軍量が揃っていないのが原因か、それともプッシュを受けた後に内政で負けるのが原因か」など)
一度文章化して説明を読んでおくことで、自分が「問題を解決するプロセス」に集中しやすくなるのではないでしょうか。特に自分がおもしろいと思ったのは5章の『仮説思考力を高める』という章で、友人との会話・適当にチェックしたテレビから、「So What(それが何を意味しているのか?)」「Why?(なぜそうなっているのか?)」と考えを発展させていくことで、問題を絞り込む訓練ができるというもの。

中には専門的な計算もあり、途中飛ばした箇所もありますが、総じて具体例を基に思考方法が説明されていたので、読むのは難しくありません。読んでおくと「こういう風に考えていけばいいのか」と、考え方の幅を広げられる本だと思います。


0 件のコメント :

コメントを投稿