2014年7月24日木曜日

7月8日開催の国際大会日本予選「IEM出場決定戦」参加レポート

 国際大会「IEM Season9-Shenzhen(IEM)」の日本予選「IEM出場決定戦(7月8日開催)」の参加レポートです。
 気付けばすでにNaxxramasリリースされており今更感が漂うのですが、自分の備忘録も兼ねてレポートを残しておきたいと思います。

目次


7月5日
7月6日
7月7日
残りのデッキ
7月8日
対Papulico選手
対tyson選手
試合を終えて




7月5日


 ふと夜に国内Hearthstone大会運営団体「JCG HS」のサイトを見るとIEMの日本予選開催が発表されており、衝撃を受けた。開催告知(7月4日)4日後の7月8日に予選を行い、その1週間後の15日に現地に向かうというのだから本当に急な話である。
参考リンク:緊急開催:Road to Masters For IEM

 しかし、予選を勝ち抜けば日本代表選手として7月16日~18日に中国・深センで開催される世界有数のe-sportsの国際大会に出場できる。参加費(渡航・宿泊・その他の費用)は全額自己負担だというが、このチャンスを逃せば次にいつまた出場できるチャンスが回ってくるかどうかわからない。

 開催国の中国といえば、以前WarCraft IIIの選手として武漢で開催されたe-sportsの国際大会「IEF2010」に行ったことが思い出深い。試合は惨敗だったものの、現地の選手や大学生と知り合うことができ、彼らとの交流をきっかけに中国語の勉強に興味を持つことができた。
 その上、IEMが開催される深センは経済特区であり、当時の大学生達が社会人になって働いている場所でもある。うまくいけばIEM期間中に彼らと再会できるかもしれない。

 実力といえば、私のHearthstoneの実力はそこまで高くないが、Hearthstoneは運の要素が強いゲームなので短期間でもしっかり練習して臨めば勝てる可能性がありそうだ。

 しかし、参加費自己負担…。サイトの更新がてらに費用を見積もってみたら約10万円だった。費用の面だけでなく、私は7月30日~8月11日に台湾のゲームイベント取材旅行の計画も立てているので、期間中は大忙しになること間違い無しだろう。自分の能力を限界を超えて押し潰されたりしないだろうか。費用の面ではスポンサーを募ることも考えたが、ひとまず今日は決断しないことにした。

7月6日


 JCG HSで参加費がIEMによって負担されることが発表された。これなら負担が大きく軽減されるので、私は参加を決意して、そこからは真剣に大会で勝つ方法を考えようとした。

 IEM出場決定戦のルールはデッキ事前提出制のBO5。提出期限が予選前日の7日午後6時だったので、まずは予選で使う3つのデッキを決めなければならない。
 とりあえず環境トップメタのMiracle Rogueは確定として、それに強いFreeze Mageも使うことにした。私はMiracle Rogueのデッキに精通していなかったので、準備にあたってはHearthpwnに載っていたChakraというLegendaryプレイヤーのデッキガイドを参考にした。6月13日の記事で少し古い、かつLadder用のデッキとはいえ、Legendaryに到達しているのだから悪くはないだろう。
 残りの1つはどうしよう、と思っていたら最近の流行らしいRoar DruidのガイドがLiquid Hearthに掲載されていたのでそれに決めた。
 6日はちょうどGAMERS LEAGUE Season1 #2があったので、そこで特に使い慣れていないMiracle RogueとRoar Druidを試すことにした。
参考記事
Savage Roar Ramp Druid(Liquid Hearth)
25 Legend Ultimate Miracle Rogue Guide!(Hearthpwn)

7月7日


 GAMERS LEAGUEで3-3という結果に終わってしまい、デッキの自信がなくなった。Miracle RogueはまだしもRoar Druidは事故率が高すぎて何が強いのかわからない…。
 最後の1デッキは後で考えるとして、まずは一番勝てる可能性が高いであろうMiracle Rogueを万全の状態にするべくガイド記事を読み漁った。自分が知りたかったのは「1枚1枚のカードにどんな意味があるのか」と「各マッチアップの相性」、「マリガンの仕方」。提出するデッキは30枚のカードすべてに理論的な裏付けしておきたかったし、Miracle Rogueが苦手なデッキがわかればそれに対して強いデッキをほかに用意できる。この2つは前述のChakra氏のガイドとLiquid Hearthのメタレポートが参考になった。
参考記事(Liquid Hearth):Meta Analyst: Second Edition

 各マッチアップでマリガンの仕方がわかっているかどうかはその理解を図る物差しになる。「初手で残すべきカード=そのマッチアップで有効カード」だから、マリガンの仕方がわかっていないと、どんなカードを出していけば勝てるのかがわからないということになる。
 Miracle Rogueのマリガンの仕方はBlackacre氏がHearthstone Playersでマッチアップ別に詳しく書いていたので、これを参考にすることにした。
参考記事(Hearthstone Players):Miracle Rogue Matchup Analysis: Vs. Priest

 デッキを組み、RankedでMiracle Rogueを試していく。しかし、「キーカードであるGadgetzan Auctioneerをどんな手札状況なら出せるのか」といったターン中のターンごとの細かい判断がわからない。

 具体的な動き方をトッププレイヤーの配信で学ぶ。中でも役に立ったのはRealz氏の配信だった。主にMiracle RogueでRankedを回していたのだが、「あれば出せるタイミングで出してこなかったので、相手の手札にはSI:7 Agentがないだろう」といったターン中の思考をすべて解説してくれ、「こういったことを考えてプレイするのか」と非常に勉強になった。
 なお、同じ解説配信としてはLifecoach氏も有名だが、私が覗いたときには英語が聴き取りにくかったのと、上半身裸で「What the fuck(クソッタレ)」と叫んでいる印象が強かった。見るならやはりRealz氏の配信がお勧めだ。
Realz氏のTwitchアカウント:Realz_


 こうしてできたMiracle Rogueが左のデッキである。Miracle Rogue対決で強いSen'jin Shieldmastaを加え、Concealを1枚にして事故が少ない組み合わせにした。

 しかし、この時点ですでに午後3時になっていた。提出期限まであと3時間。この時間で残り2つのデッキを調整して提出…? Freeze Mageは最近使っていたから1時間程度の調整で済むとはいえ、残る1つはどのHeroにするかも決めていない。疲れていたこともあり、走りに行きながら考えることにした。


残りのデッキ


 Miracle Rogue、Freeze Mageがどちらも有利とはいえないのはWarrior、Druid、Hunter。私が使い慣れているのはShaman、Druid、そしてPriestである。この中でShamanはHunterが苦手だ。Druidは昨日の回りが悪かった上、相手のDruidとは同系対決になるので有利とはいえない。Priestは使い慣れていてどのマッチアップとも悪くない印象だが……主要な大会で使われていないので具体的なデッキ構成がわからない。

 Hearthpwnのデッキビルダーを見るとEUでLegendaryになったZetalotというプレイヤーのデッキが人気になっていた。Legendaryに到達したデッキということで、試す価値はあるかもしれない。しかし一度も使ったことがないデッキをこの重要な大会で使ってしまうのはどうなのか。それよりは大会で成果を出していたShamanのほうが安定するのではないか。
参考記事:Zetalot Priest

 ShamanとPriestの両方のデッキを調整しながら悩んでいたら午後5時50分になっていた。JCG宛にメールを送らなければならない。とりあえず両方のデッキのスクリーンショットを撮る。気持ちはPriestに揺れているが、大会で使われていないようなデッキを使っていいものか…。最終的には「エイッ」とPriestに決定。Rogue Mage Priestの3デッキを送ったのは午後5時59分だった。

 ところが、10分後の午後6時10分にSkypeで運営の方から連絡が入っていた。「Mageって名前のShamanデッキのスクリーンショットが送られてきたけど、大丈夫なの?」

 そ、そんな馬鹿な…。あれほど真剣にマッチアップの相性を考えていたあの時間は一体なんだったのか。私がこの連絡に気付いたのは午後6時30分で、駄目もとで連絡を取ってみるとやはり「もうデッキリスト紹介ページ作っちゃいました」とのこと。
 こればかりは完全に私のミスである。時間に追われているとこのようなミスが発生する可能性があるから、もっと早くデッキを送っておけばよかったのだ。時間を節約して練習量を確保するためにも、素早く決断を下すのは大切である。

 とはいえ、Freeze MageはMinionをほとんど展開せずにSpellだけで勝負するという特殊なデッキ。大会で使えるまでに自分のプレイングを仕上げるには時間がかかるだろうから、デッキを間違えて逆に良かったのかもしれない。
 MageがいなくなったことでHandlockやMiracle Rogueに不利なデッキ構成になってしまったのは確かだが、Hearthstoneはカードゲームだ。試合がどう転ぶかは運に大きく依存する。練習してデッキの使い方を把握し、後は良いドローに期待しよう。

7月8日


 寝床で練習プランを練っていたら頭が冴えてしまった。自分の頭の中で「こういうふうに動いたらいいんじゃないか」といった戦術のアイデアがぐるぐる回っている。IEM出場決定戦は夜だから、ここは無理して寝ようとするよりもデッキを試したほうがいいと判断し、知り合いのプレイヤーを探して練習することにした。GAMERS LEAGUE Season1のプレーオフ進出者であるcivilaさんに声をかけると、深夜の時間であるにもかかわらず、対戦相手の1人であるPapulico選手のデッキをコピーして私のShamanとの練習に付き合ってくれた。
参考記事(各選手のデッキリスト):Road to Masters For IEM 参加選手公開

civilaさんとの練習の結果
Shaman 4-2 Druid
Shaman 3-3 Rogue

 Miracle Rogueには相手のコンボ完成までに削りきるのは難しかったものの、Druidは序盤の立ち上がりの遅さを突けるので悪くない感触だった。プレイングのポイントはマナ効率を無視してでも盤面を取っていくことである。たとえば、5ターン目にAzure DrakeChillwind Yetiが手札にある場合は後者を場に出し、1マナを残してターンを終える。ヘルス4と5の違いはEviscerateDruid of the Clawで倒されるかどうかを決めるのでとても重要だ。
 OverlordでMinionの流れが阻害されるという意味でShamanの必須カードとされるFeral Spiritも入れていない。2~4マナまで連続でMinionを出すタイプのShamanにFeral Spiritは合わないと思っている。


私が用意した3種のデッキ

 civilaさんとの対戦はここで一旦終わったが、まだまだPriestのデッキを試したい。ということで同じくGAMERS LEAGUE Season1プレーオフ進出者のSleepyCatさんに声をかけ、Priest対Miracle Rogueの対戦を試すことにした。

SleepyCatさんとの対戦結果
Priest 1-5 Rogue

 これはひどい。Hearthstoneは運に左右されるため、一度の対戦で惨敗に見えても複数回対戦しているとそのマッチアップの相性が見えてくる。しかし、Priestは1回目の対戦から勝てる気がしなかった。元々RogueのほうがSI:7 Agentなどで序盤の盤面を取りやすい上に、こちらの後半のカードもThe Black KnightMind Controlなど、Minionが少ないMiracle Rogueには役に立たないカードが多い。結果として何もできない間にMiracle RogueのMinionが揃ってしまい、負けてしまうのだ。「PriestはMiracle Rogueに使わない」ということがよくわかった。

 では、対Druidはどうなのか。一度寝て昼に起きた後、再びcivilaさんと6戦してもらった。

civilaさんとの対戦結果
Priest 2-4 Druid

 Miracle Rogueよりはマシであるが…。やはり重いカードが多いのが難点だ。相手が1ターン目からChillwind Yetiを出してくると手がつけられなくなるほか、後半はForce of NatureSavage Roarとコンボで一気に削られることを警戒しなければいけないため、各種Controlカードの存在があっても厳しい印象だった。

 このPriestデッキも基本はShamanと同じく盤面を取るように展開するが、Circle of Healingの使い方が重要だ。Injured Blademasterを4/7にするほかに、Auchenai Soulpriestと同時に使うことで4マナ全体4点ダメージとなる。Miracle RogueにはConcealのかかったGadgetzan Auctioneerを、Druidには盤面に並んだMinionを、それぞれ消し去るための切り札となるから、手札に来ても決定的な状況までは温存しておいたほうが良い。

 最後にe-sports SQUARE AKIHABARAの第2回オフライン大会優勝者のyusaさんとMiracle Rogue対Druid、Miracle Rogue対Handlock、Priest対Handlockを試してもらった。このあたりは回数をきちんと計っていないが、Miracle Rogueは盤面の除去を優先するところから相手本体を狙うところへ切り替えるタイミングが重要だという印象だった。除去の数は有限であるため、ずっと盤面を掃除していたらデッキがなくなってしまう。yusaさんはこのほかにHandlock側の思考も教えてくれ、非常に勉強になった。

 時間の関係で練習できたのは3人だけだったが、twitterで募集したところ練習相手になってくれるという方がほかにも多く名乗りを挙げてくれた。皆さんには感謝の気持ちで一杯である。こうして試合開始時間の21時となった。

対Papulico選手


 Papulico選手はJCGの運営でありながらもLegendaryに到達しており今回の優勝候補筆頭である。Papulico選手の使用デッキはMiracle Rogue、Roar Druid、Handlockで、私のPriestが戦えそうな相手はDruidしかいない。7月6日にGamers LeagueでPapulico選手と対戦したときはDruidを先発に出していたので、そういう傾向があるのかなと思いPriestを先発で行くことにした。

 すると案の定、相手はDruid。事前練習の感覚としてはInnervateWild Growthといったマナ加速カードを引かれているとMinionの質・テンポ共に負けてしまうという印象だったが、Papulico選手の展開が遅く、なかなかMinionを出してこない。一方でこちらにはInjured Blademasterのほか、Auchenai SoulpriestCircle of Healingのコンボも揃っており磐石の流れ。盤面を終始取り続けて1戦目を勝利することができた。nemuke 1-0 Papulico

 2戦目にPapulico選手が選択してきたのはHandlock。運に左右される関係上、Miracle Rogueには頼りたくないという考えだろうか。こちらも基本的には対Druidと同じでMountain Giantなどが序盤から出てきて質で圧倒されなければ有利に進められる。しかし、途中でプレイミス。間違えて自分のAzure Drakeを先に処理してしまったせいで、本来倒せたはずのPapulico選手のSunwalkerHoly Smiteで倒せなくなってしまった。この後もMind Controlで相手のMolten Giantを奪うというふうに一応の見せ場作れたものの、最後はLeeroy Jenkinsのフィニッシュコンボで残るヘルスを削り取られてしまった。nemuke 1-1 Papulico

 さて、3戦目。Miracle Rogueは相手のMiracle Rogueに当てたかったのでShamanを選択する。HexEarth Shockがあって有利に展開できるはずだ…。ところが、相手のMinionを除去するだけで肝心のこちらのMinionで攻勢をかけることができない。次第にこちらの手札が少なくなり、防戦一方となってやられてしまった。nemuke 1-2 Papulico

 こうなると虎の子のMiracle Rogueを出すしかなくなる。HandlockはTauntが多いのでMiracle Rogueは少し相性が悪いかなという具合だが、それでも手札が回れば勝ててしまうのがMiracle Rogueの怖いところ。カードの引きに恵まれた私は終始盤面をリードし、そのままフィニッシュコンボで一気に大部分のヘルスを持っていくことができた。nemuke 2-2 Papulico

 迎えた最終戦はMiracle Rogue対決となった。しかし、相手の動きがおかしい。一向にAzure DrakeGadgetzan Auctioneerといった主なMinionが出てこない。手札事故を起こしているのは確実だが、それでも侮れないのがMiracle Rogueの怖いところ。相手が使ってくるカードがないということはすなわち、相手の手札にはLeeroy JenkinsCold Bloodといったフィニッシュのカードが眠っていることを意味するから、こちらの残りヘルスには細心の注意を払わないといけない。こちらがGadgetzan Auctioneerでカードアドバンテージを稼ぐ中、Papulico選手はなんと4/4のEdwin VancleefConcealをかけてきた! ConcealGadgetzan Auctioneerを除去から守るMiracle Rogueの切り札とも言えるSpellだから、ここでEdwin Vancleefを守るために使ってくるということは、相手には次のターンでEdwin Vancleefの攻撃とあわせてこちらのヘルスを0にできるカード、すなわちLeeroy JenkinsShadowstep2枚(18点ダメージ)が揃っていることを意味する。生き残るにはヘルスを回復するか、Tauntを出して守るしかない! しかしこちらの手札には何もない。一応、ドローに期待してGadgetzan Auctioneerを出してみるが、何も引けずに終わる。終わったか…。諦めムードでEnd Turnを押す。
 ところが、Papulico選手は次のターン普通にGadgetzan Auctioneerを除去するという選択を取ってきた。まさか、フィニッシュコンボが何も無いのか? 続くターンも特に何もされず、最終的にはこちらのフィニッシュコンボが先に揃い、ゲームを勝利することができた。

 拍子抜けする展開だったが、プレイングを振り返ると相手がEdwin Vancleefを出してきたターンにGadgetzan Auctioneerを出す必要はなかったかもしれない。もし相手のフィニッシュから逃れられる確率が非常に少ないのであれば、その可能性に期待して延命を図るのではなく、「相手がフィニッシュコンボを持っていなかった場合に次のターンで決められる」という行動を選択するべきだっただろう。少なくともあの場でのGadgetzan Auctioneerは次のターンのフィニッシュに貢献するとは言い難かった。

対tyson選手


 tyson選手は何から出してくるのか全く読めない相手である。しかしFreeze MageはMiracle Rogueのカウンターとして出してくる可能性が高いと思ったので、ほかの2種には戦いやすいShamanを先発に選択した。

 すると相手の先発はMiracle Rogue。練習では対Druidのほうが勝率が高かったが、しかしArgent Squireなどの序盤向きのMinionを出していくことができた。その上tyson選手の手札にはSI:7 Agentといったテンポを稼げるカードがないらしく、序盤から盤面を取ることに成功。最後は並べたMinionにBloodlustを使い、一気にダメージを与えて勝利した。
 これも手札次第ではあるが、序盤からMinionで殴っていくことができればMiracle Rogueの除去が足りなくなってShamanが有利に進められるようだ。nemuke 1-0 tyson

 2戦目でtyson選手が選択してきたのはFreeze Mage。実はFreeze Mageとの練習は一度もやっていなかったので相性関係はよくわからないのだが、Freeze Mageは全体除去が豊富だから、小型Minion(また、Defender of Argusとの組み合わせ等)が多いShamanは苦戦を強いられるだろう。何より、Hero PowerのTotemがほとんど無意味になるのが辛いところだ。小型Minionを大勢展開するのではなく、アタック4程度の、できればFreezeで止められる前に1回殴れるCharge持ちのMinionを少数展開して攻撃するのがFreeze Mageには有効である。
 豆知識として「FreezeはSilenceで解除できる」というのを覚えておくとEarth Shockも活用できる。しかし、試合では序盤にダメージを稼げなかったことでtyson選手にコンボパーツを揃える余裕を与えてしまい、ありったけのSpellを浴びて私のShamanは砕け散ったのだった。nemuke 1-1 tyson

 3戦目はMiracle Rogueを最後に残しておきたかったのでPriestを選択した。対Freeze Mageを試してはいないし、前述のCharge持ちMinionなどはいないものの、Prophet VelenMind Blastのコンボなどでダメージは稼げるはずだ。
 また、強力な対ControlカードのThoughtstealがあるから、それでFireballといったダメージSpellを奪えればフィニッシュまでのターンを短縮できるし、Ice Blockを奪えれば1ターン守りを固められる。
 試合でそのThoughtstealを使ったところなんとAlexstraszaを獲得した。このMinionの効果で9ターン目に8/8のタフなMinionを並べながら相手のヘルスを15点にできるので、次のターンに決着をつけられる。
 しかし、肝心の9ターン目に痛恨のプレイミスをしてしまう。tyson選手の場にはNovice EngineerとSpellダメージを増やすBloodmage Thalnosが揃っていたのだが、こちらの場にもAuchenai Soulpriestが場にいたのでCircle of Healingを使えば除去することができた。
 ところがこちらのMinoinが傷つくことを恐れた私はAlexstraszaをそのまま出してしまったのだ。

 結果的に5点となったFlamestrikeAlexstrasza以外のこちらのMinionが全滅し、残るAlexstraszaBloodmage ThalnosNovice Engineerの攻撃に加えてMageのHero Powerを受けて除去されてしまう。
 前のターンにCircle of Healingでtyson選手のMinionを除去しておけばFlamestrikeを使ってもAlexstraszaを倒すのに4点足りないから、FrostboltといったFreeze Mageのキーカードを使わせられたかもしれないのだが…。

 続くターン、今度はtyson選手にAlexstraszaを出されて残りヘルスを15点にされてしまった。それをこちらはHoly FireHoly Smiteで除去してヘルスも20点に戻したものの、返しのターンに10マナ・20点ダメージ(FireballFrostboltFrostboltIce LanceIce Lance)のコンボで一気にヘルスを削り取られてしまう。
 tyson選手の手札状況がわからないので結果が変わっていたかどうかは定かではないが、やはりAlexstraszaを出す前にtyson選手のMinionを除去していれば、と思わずにはいられない。最善手を選択できなかったことで、個人的にはとても悔いが残る試合になってしまった。nemuke 1-2 tyson

 4戦目はMiracle Rogue対Freeze Mage。不利とされるマッチアップだが、やはりHearthstoneは運に影響されやすいゲームだ。tyson選手が守りのカードを引けずに苦しんでいる中、Eviscerate×2で一気に相手ヘルスを削って勝利することができた。nemuke 2-2 tyson

 こうして最終戦はMiracle Rogue対Roar Druidとなったが、試合ではtyson選手のMinionの展開が早かった。こちらがGadgetzan Auctioneerなどのキーカードを引けない間にtyson選手はChargeのDruid of the Claw等のMinionで殴ってきたのだ。Druid of the Clawの二者択一でChargeを選択したあたり、tyson選手はさすがに対Miracle Rogueをよくわかっている様子。Miracle RogueはMinionを直接対決で処理することが少ないため、Druid of the ClawはTauntで出すよりもChargeで出してヘルスを削ったほうが効果的な場合が多いのだ。

 そのままArgent CommanderなどCharge Minionの展開を続けられ、こちらのヘルスが17点となった8ターン目に飛んできたのがForce of Nature。このSpellで2/2のTreantを3体出すと共にDruid本体が攻撃してきて、一気に7点のヘルスを持っていかれてしまった。残るヘルスは10点。盤面に何もない状況でこのSpellを使われた、ということは相手の手札には…考えたくないものの、次のターンで決められるカードがあるのは明白だ。
 かといってこちらの手札には対応できるカードが存在しない。そのままターンを相手に返すとtyson選手から「Well Played」のエモートが飛んできた。やっぱりか…。続いてForce of NatureSavage Roarに残るヘルスを削り取られ、私のValeeraは砕け散ったのだった。

試合を終えて


 こうして私の約3日間に及ぶ挑戦は幕を閉じた。プレイミスや最後の引きは残念ではあったが、負けた後は自分でも意外なほど「やれるだけのことはやったから仕方ないだろう」とあっさりと気持ちを切り替えることができた。
 1つにはHearthstoneが運に影響されるゲームだからというのもあるだろうが、もう1つは練習に協力してくれたcivilaさん、SleepyCatさん、yusaさんの存在もあると思う。自分よりも経験の深い彼らと練習することで自分の至らなさを実感できたから、負けてしまってもしょうがない、むしろ勝てるほうが驚きだ、という思いで臨んでいた。

 また、短期間とはいえ本気でHearthstoneの大会に準備して臨んだのはこれが初めての経験だったから、大会で勝つためには何をすればいいか、身を持って実感できたのも大きかった。大会に向けた練習方法について、大きく分けると次のような過程になると思う。

準備:練習するデッキを決める
知識:ガイドを読んでそのデッキのカード1つひとつの役割を理解する、プレイヤーの配信を見て動き方を勉強する
実戦:ほかのプレイヤーと特定のマッチアップを連戦してその相性と戦い方を学ぶ

 基本的な部分は共通なので、もちろんRankedを回しても練習にはなると思うが、大会で勝つという観点からは、ただいたずらにRankedを回すよりは、目的意識を持って練習したほうが効果が出ると思う。特に、マッチアップの理解を深める上ではほかのプレイヤーとの連戦は欠かせない。
 最近ではオンライン大会運営団体のJCG HSGAMERS LEAGUEが出てきたから、皆さんもぜひ、目的意識を持って大会に出てみてはどうだろうか。
 何かに一生懸命打ち込むというのは、結果が伴わなくてもきっと大きな学びが得られるはずである。

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