2014年11月9日日曜日

試合レポート:Firebat選手がHearthstone World Championshipを制す


炎を挟んで対峙する両選手

11月9日に行われたHearthstone World Championship 準決勝(第2試合)と決勝戦の試合レポートです。※表記している時間はすべて日本時間です。

Tiddler Celestial vs Kranich 11月9日午前3時

Tiddler Celestial選手とKranich選手の対戦はTiddler Celestial選手が3-0で勝利。インタビューでSoulfire2枚でゲームを決められた可能性があったのに選択しなかった判断について聞かれると「その手も考えたが、盤面を取っていけば勝てると判断して安全にプレイした」とコメントしていた。

Tiddler Celestial選手

Firebat vs DTwo 午前4時40分

準決勝を戦うのはTeam Archonの若手Firebat選手とTeam IHearthUに所属するDTwo選手だ。日本在住のDTwo選手は「大舞台の連戦で大変しないか」という試合前の質問に「今大会に参加するプレイヤーは全員トッププレイヤーだからもちろん大変」と表情に余裕を見せながら答えた。



左:Firebat選手 右:DTwo選手

「大会では方向性を明確に固めたデッキリストを用意する必要がある」とインタビューで話していたDTwo選手(インタビュー記事リンク)。「HunterとWarlockが明らかに強い」とも語っていたのだが、今回禁止したのはFirebat選手のDruidだった。一方Firebat選手が禁止したのはやはりHunterである。


両選手のHero選択


配送の仕事の傍らでゲームをプレイしているというFirebat選手は18歳の大学生で、スポーツにサッカーとラグビーをやっている。今回のイベントにBlizzardから招待されたと聞いたFirebat選手の両親はあまりにも出来過ぎた話に「詐欺ではないか」と心配したそうだ


DTwo選手はチームの活動としてガイド記事をウェブに投稿していることでも有名だ。ゲーム以外ではテニスの選手・コーチとして長年活動していたほか、ユース管弦楽団でチェロをプレイしていたこともあるという


解説はFrodan氏、Admirable氏、Realz氏が担当。Admirable氏の風貌はHearthstoneに登場するドワーフのInnkeeperを彷彿とさせる

Firebat(Rogue) vs DTwo(Priest) 午前4時40分

Zoo Warlockを初戦に使ってくると読んでか、DTwo選手はPriestを先発に使用。しかしその読みは外れ、Firebat選手が出してきたのはRogueだった。


両選手のマリガン手札

後攻The CoinからのEdwin VancleefInjured BlademasterCircle of Healingのコンボで対応するものの、6ターン目に出てきたGadgetzan AuctioneerをDTwo選手は除去できない。2枚目のGadgetzan Auctioneerも登場し、盤面と手札を圧倒したFirebat選手はデッキのカードをすべて引き切る余裕を見せて勝利した。
Firebat 1-0 DTwo


デッキを全部引き切って勝利するFirebat選手(下)

Firebat(Rogue) vs DTwo(Warlock) 午前4時52分


両選手のマリガン手札
DTwo選手は返しにHandlockを選択した。ターン3The CoinTwilight DrakeSoulfireSI:7 Agent除去、ターン4Twilight Drakeという恵まれた手札で盤面を圧倒していく。

Firebat選手はフィニッシュ用のカードが多い手札で5ターン目にGadgetzan Auctioneerを引く。このままスペル連打のドローにつなげるかと思いきや、出していったのはSouthsea DeckhandCold Bloodも2枚使って10点ダメージを与えていく。DTwo選手のヘルスを一気に半分するが、続くターンでMolten Giantを出されてしまう。
これで盤面を制圧されたFirebat選手はDTwo選手のトーントを削ることができず、ゲームを落としたのだった。
Firebat 1-1 DTwo


Gadgetzan Auctioneerを選択せずにSouthsea Deckhandを出していった場面(下)

Firebat(Hunter) vs DTwo(Warlock) 午前5時5分

Hunterを被せたFirebat選手は後攻1ターン目から2枚のLeper Gnomeで力強い盤面を構築する。DTwo選手もIronbeak OwlBig Game Hunterを出してTwilight Drakeにつなげるのだが、この時点で10点以上のヘルスが削られてしまった。


2体のLeper Gnomeを展開して圧力をかけるFirebat選手(下)

DTwoはTauntのついたDire Wolf AlphaFaceless Manipulatorでコピーするなど、少ない手札からもトップデッキに恵まれて盤面を耐え凌ぐ。ヘルスが少ない中もライフタップでMolten Giantを出していき、ターンを稼げばLord Jaraxxusにつなげられるという盤面。しかしFirebatにAnimal CompanionLeokkを引かれ、リーサルダメージを叩き込まれてしまった。
Firebat 3-1 DTwo


盤面を圧倒するFirebat選手の小型ミニオンたち(下)

Firebat(Hunter)vs DTwo(Warrior) 午前5時20分

Leper Gnome2枚のFirebat選手に対し、Warriorを被せて後攻Cruel TaskmasterFiery War AxeAcolyte of PainDeath's biteと完璧なマナカーブを引いたDTwo選手。


初期手札で完璧なマナカーブを揃えたDTwo選手

序盤に武器でLeper Gnomeを除去するなど攻撃的に展開して盤面を完全に制圧すると、残るターンをSludge Belcherなどで固めてHunterの動きを完全に封じたのだった。
Firebat 2-2 DTwo


盤面を取ってHunterの反撃を封じるDTwo選手(上)

Firebat(Warlock)vs DTwo(Warrior) 午前5時45分

「Zoo Warlockが現環境最強のデッキの1つだ」とインタビューで語っていたFirebat選手(GosuGamers.netのインタビュー記事)。最後に登場したのはやはりZoo Warlockだった。

後攻で2枚のUndertakerスタートという優れたマナカーブで序盤から圧倒的な盤面を構築していくFirebat選手に、DTwo選手も2枚のArmorsmithで耐えはするが、盤面を取り返すことができない。デスラトル付のミニオンを大量に展開されて厳しい盤面となってしまう。


強烈なプレッシャーを放つFirebat選手のUndertaker2体(下)

DTwo選手は途中Alexstraszaでヘルス6から15まで回復して希望を見せるが、Firebat選手のミニオン軍団は止まらない。Firebat選手が最後のターンにDire Wolf Alphaを引いてWarriorのヘルスを削りきる。こうして2人のアメリカ代表対決はFirebat選手が勝利したのだった。
Firebat 3-2 DTwo


AlexstraszaでターンをつないだDTwo選手に止めを刺すFirebat選手(下)

Tiddler Celestial vs Firebat 午前6時5分

Hearthstone World Championship決勝戦は中国代表とアメリカ代表という大国同士の頂上決戦となった。



左:Tiddler Celestial選手 右:Firebat選手


Tiddle Celestial選手は狼のようなイラストが印刷された風変わりな服を着用していた


暖炉の炎を挟んで合間見える2人の選手

Hero選択ではTiddler Celestial選手が相手のWarlockを禁止し、Firebat選手が相手のHunterを禁止した。Tiddler Celestial選手のHeroはDruid、Priest、Warlock、Firebat選手のHeroはHunter、Rogue、Druidだ。


お互いのHero選択リスト

Tiddler Celestial(Druid) vs Firebat(Druid) 午前6時21分

お互いに初手からWild Growthを引いてChillwind Yetiを出していく展開。

Firebat選手が出したSpectral Knightの返しにSylvanas Windrunnerを当てるTiddler Celestial選手だが、返しにHero Powerで盤面をきれいに掃除されてしまう。終始Firebat選手がダメージレースで有利に展開し、最後にSavage Roarで残るヘルスをすべて削りきった。
Tiddler Celestial 0-1 Firebat


Savage Roarでフィニッシュを決めるFirebat選手

Tiddler Celestial(Priest) vs Firebat(Druid) 午前6時32分

DruidにHandlockを当ててくるかと思いきやTiddler Celestial選手が選択したのはPriest。Auchenai SoulpriestCircle of Healingを初手に持つ運に恵まれたものの、Firebat選手がShade of NaxxramasではなくThe Coinを使って2体目のChillwind Yetiを出す判断がうまく、Tiddler Celestialは4ターン目にコンボを使うことができない。8点ダメージを仕方なく受け入れて5ターン目にHoly Smiteとコンボで盤面を一掃するTiddler Celestial選手。


盤面を圧倒するFirebat選手のChillwind Yetiたち(下)

5ターン目のコンボでFirebat選手を止めたTiddler Celestial選手は6ターン目、Sylvanas Windrunnerを出して盤面の優位を固めたように思えた。ところが返しのターンにFirebat選手がKeeper of the Groveをトップデッキ! Sylvanas Windrunnerはサイレンスを受けてしまい、なかなか盤面を取り返すことができない。

Firebat選手はそのままCairne BloodhoofなどしぶといMinionを展開してプレッシャーをかけると、Tiddler Celestial選手が除去に手間取っている間にForce of NatureSavage Roarのコンボを揃え、一気にPriestの残りヘルス16点を削りきったのだった。
Tiddler Celestial 0-2 Firebat


Force of NatureSavage Roarの必殺コンボで勝利を収めたFirebat選手(下)

Tiddler Celestial vs Firebat 午前6時45分

最後に登場したのはHandlockだ。Tiddler Celestial選手が準決勝後のインタビューで「私はZoo Warlockのプレイヤーだと思われているが、Handlockでも強いことを証明したい」と語っていた。
Tiddler Celestial選手はTwilight Drake2枚を次々と引く好調なスタートを見せるが、Firebat選手にはKeeper of the Grove2枚が控えており瞬く間に除去されてしまう。5ターン目にはMountain Giantを出したものの、すでに盤面を取られているため圧力にならなかった。Firebat選手は返しにLoathebを出してShadowflameの可能性も封じてしまう。


「Sorry about that.」のエモートと共にKeeper of the Groveを当てるFirebat選手(下)

Tiddler Celestial選手は2体のDruid of the Clawを前にSylvanas WindrunnerAncient Watcherにトーントをつけて守りを固めるが、ここでFirebat選手がすばらしい判断を見せる。

Savage RoarをかけたDruid of the Clawに使って攻撃し、取られたDruid of the ClawをHeroで倒して盤面を掃除したのだ。続けてAncient of Loreを出し、2枚のSpectral Knightを後続に用意する。

Tiddler Celestial選手はSludge Belcherを出して生き残る望みをかけたものの、返しのターンにFirebatが引いたカードはまさかのThe Black Knight。壁がなくなったばかりか、さらにミニオンを展開されてしまう。


Tiddler Celestial選手のトーントを許さないFirebat選手のThe Black Knight(下)

Tiddler Celestial選手はMolten Giantにトーントをかけて最後の望みをつなぐものの、Firebat選手にはこれに対しても対応策があった。2枚のSwipeで巨人を切り裂き、合計15点のダメージを与えてWarlockを粉砕する。こうして4月からプレイヤー選抜が行われてきた世界最大の大会、Hearthstone World Championshipのトロフィーは弱冠18歳の少年が手にしたのだった。
Tiddler Celestial 0-3 Firebat


2枚のSwipeMolten Giantを引きちぎり、栄冠を手にしたFirebat選手


トロフィーの授与にはBlizzardの共同創業者であり社長兼CEOのMike Morhaime氏が登場


Firebat選手は優勝インタビューで「プロ選手としてのキャリアに大きなプラスとなるのでは?」と聞かれ、「(大会などの)招待が来ればいいんだけど」と言って会場の笑いを誘った


優勝はFirebat選手!

最終順位・賞金

  • 優勝:Firebat・10万ドル(約1000万円)
  • 準優勝:Tiddler Celestial・5万ドル(約500万円)
  • 3-4位:Kranich、DTwo・1万5000ドル(約150万円)
  • 5-8位:Tarei、Kolento、Kaor、StrifeCro・7500ドル(約75万円)
  • 9-12位:Numberguy、Nicolas、Qiruo、RunAndGun・5000ドル(約50万円)
  • 13-16位:tom60229、RenieHouR、Greensheep、FrozenIce・5000ドル(約50万円)
トーナメント表:BlizzCon World Championships/Liquidpedia

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