2014年12月25日木曜日

プロゲーマーも来場! 「第3回ゆるふわHearthstone会」開催レポート

 12月23日(火・祝日)に神奈川県・武蔵小杉の市民館「川崎市生涯学習プラザ」で私nemukeが主催したイベント「第3回ゆるふわHearthstone会」の開催レポートです。


市民館の一室でHearthstoneの対戦に興じる参加者たち

 午前10時半にオープンした会場には28名の参加者が集まり、午後8時までの9時間半をフレンド対戦や研究、内部イベント「3対3対戦会」に興じました。以下、そのレポートです。

目次


よぎる不安

 「果たして何人集まるのだろうか」
 開催を告知したとき、私はこんな不安な気持ちでいっぱいでした。誰もが忙しい年末ですし、その上、開催日の23日はクリスマスイヴ前日だからです。案の定参加人数は伸び悩み、申込者リストは15日時点で約8名。「15人ぐらいいけばいいほうかな」と思っていました。

 ところが、開催まで一週間を切ったあたりから急激に参加人数が伸び始め、会場に集まったのは最終的には28名。まさか前回の人数を上回るとは…。なんともうれしい誤算でした。


今回は縦長テーブルを上下左右にくっつけたプレイエリアを2ヶ所作った


会場入り口にはアメリカの有名玩具メーカー「Funko」製作のMurlocフィギュアなどの関連グッズを展示


午前11時頃の会場の様子。午後1時には参加者のほぼ全員が揃っていた

国際色豊かなイベント

 今回は外国人の参加者も多かったです。比率でいうと「全体の約3分の1(28名のうち9名)」が外国人でした。Hearthstoneは海外で人気が高いゲームなので、海外サイトで国内イベントを告知すると、留学生をはじめ日本在住の外国人たちの注目を集めるようです。今回も開催1週間前に海外の大手掲示板でイベントを告知したところ、「僕も東京に住んでる」「仕事がなければ参加したい」という反応を多くもらいました。この会が海外でもっと認知されれば、将来は「参加者の半数が外国人」というイベントになるかもしれません。

 私は以前Hearthstoneを含むBlizzardのゲームについて、「海外で流行っていても日本で人気がないのが残念だ」と考えていたのですが、これは一概には言えないと思いました。日本在住の外国人にアプローチすればイベントの参加者数が増えますし、外国人が増えれば、特に日本人の方には「異文化交流の機会」となります。

 「参加者の全員がそのような機会を望んでいる」わけではないかもしれませんが、いずれにせよ、これは「海外で流行っていて日本で人気がないゲームが持っている大きなメリット」ではないでしょうか。

海外の大手サイトに告知した記事のリンク



「日本に来て3ヶ月」というアメリカ人の参加者(右)も、勉強中の日本語を使い、たどたどしいながらも頑張ってコミュニケーションを取っていた


中国人や台湾人の参加者たち(正面の3人)。外見はもちろんのこと、日本語も上手いので、ちょっと話したぐらいでは外国人だとわからない


Brawlの中国語簡体字版「绝命乱斗(絶命乱闘?)」



ニュージーランド人(左)とオーストラリア人(右)の参加者による対戦の様子

初参加の方々も自由に対戦

 次第に参加者も増え始め、午後1時には参加者のほぼ全員が集まりました。大盛況のイベントですが、楽しみ方は人それぞれです。とりあえずラダーを回す人、アドバイスをもらいながらアリーナでカードをピックする人、ほかの参加者とBO3の勝負をする人、その勝負を観戦する人、カード論議で盛り上がる人などがいて、会場は自由な雰囲気になっていました。

 また、参加者に「Hearthstoneのイベントに参加するのが初めて」という方が多かったのも印象的です。日本で知名度が低いゲームだと、イベントを開催しても「参加者の8割が常連」ということも多いのですが、今回は初参加の方が約半数を占めていました。もしかすると、「潜在的な日本のHearthstone人口」というのはかなり多いのかもしれません。たとえば、「メインのゲームはLeague of Legendsだけど、合間にHearthstoneをやっている」という方も多いようですから。


自由な雰囲気の中でゲームを楽しむ参加者たち


新カードについて細かく意見交換できるのもオフラインならでは

マット・伊達さんが賞品に「TwitchTシャツ」と会場内貸し出し用PCに「Razer Blade」を提供!

 会場には各種イベントの運営や司会を務めて日本のゲーミング界を牽引しているマット・伊達さんも来場しました。マット・伊達さんはイベント運営のほかに目黒の格闘ゲーム対戦部屋「Team Black Eye」を運営したり、Tokyo MXで毎週金曜日午後6時半~7時に放送中の「ゲームクラブ eスポーツMaX」で解説として出演したりするなどマルチに活動されています。

 「昔からWarCraftなどのBlizzardのゲームが好きだった」というマット・伊達さんはHearthstoneもよくプレイしているそうです。「最近は12月6日に発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』をプレイしていてHearthstoneをやる時間がないので、新カードはまだ揃っていません。デイリークエストをフレンド対戦で消化できたらいいんだけどね(笑)」と言いながら会場でラダーを回していました。



会場でクエストを消化するマット・伊達さん

 Twitchの日本のコンサルタントでもあるマット・伊達さんからは今回、内部イベント「3対3対戦会」の賞品として「Twitch Tシャツ」3着を提供していただきました! 丸っこいロゴマークが中央に浮かぶ可愛いTシャツです。Twitchは世界大会の配信もよく行っている海外最大のゲーム配信サイト。Hearthstoneプレイヤーにも特に馴染みが深いのですが、それだけにプレイヤーにとってこのTシャツは喉から手が出るような品物です。会場では「3対3対戦会ではぜひ強い人と組ませてください!」という声が上がりました。


賞品のTwitch Tシャツ

 さらにイベントの貸し出し用PCとして海外大手ゲーミングデバイスメーカー「Razer」のゲーミングノートPC「Razer Blade」も2台ご提供いただきました。黒地にRazerのロゴが映えるスタイリッシュなノートPCです。マット・伊達さん、すばらしい賞品とPCを提供していただき、どうもありがとうございます!



Razer Blade外観


こちらはマット・伊達さんが主に使っていた小型版のRazer Blade。緑に光るキーの印字が格好いい

マット・伊達さんの関連リンク


プロ格闘ゲーマーの板橋ザンギエフさんも来場

 会場にはプロ格闘ゲーマーとして有名な「板ザン」こと板橋ザンギエフさんも来場しました。現在Razerと契約を結んでいる板橋ザンギエフさんは2008年にドイツ・ケルンで行われた世界大会「World Cyber Games 2008」のバーチャファイター5部門や、2013年 にフランス・カンヌで行われた世界大会「World Game Cup 2013」のバーチャファイター5 ファイナルショーダウン部門で優勝するなど、輝かしい実績を残しています。最近ではスウェーデンの世界大会「Dream Hack Winter 2014」のウルトラストリートファイターIV部門に出場して3位となりました。

 そんな板橋ザンギエフさんも格闘ゲームを離れれば「Hearthstoneのアリーナをやるのが好き」というカジュアルプレイヤーです。この会場では「今年のDream Hack Winterでは自分の試合が終わった後にHearthstoneの大会を観戦していました。Hearthstoneは構築戦の経験が少ないので、ここでいろいろと勉強したいですね」と言って、普段の「力強くて熱いプロ格闘ゲーマー」ではない、「静かで知的なHearthstoneプレイヤー」という別の姿を見せてくれました。


板橋ザンギエフさん(左)とマット・伊達さん(右)


周りと相談しながらプレイする板橋ザンギエフさん

板橋ザンギエフさんの関連リンク


トッププレイヤーの考え方を学ぶ

 上手い人の考え方を学べるのもオフラインイベントの大きな魅力です。当サイトでもインタビュー記事を載せた、世界大会の日本代表選手のmaruku0さんも参加してくれました。

 会場にいたレジェンダリープレイヤーのganenさんと一緒にPCを並べ、お互いの手札を見ながら対戦するmaruku0さん。「自分と相手の両方の視点からプレイすることでマッチアップや最善手の理解が深まる」と言って、ganenさんと2人で細かく討論していました。

 そんな2人を横から見ていると「Spectral KnightはWarriorが流行っている今の環境だと弱くないですか? せっかく出してもGorehowlでつぶされてしまうんですよね」といった話も聞こえてきて、私自身「なるほど、上手い人はこういうふうに考えているのか」とひじょうに勉強になりました。


レジェンダリープレイヤーのmaruku0さん(左)とganenさん(右)は、お互いのPCを並べて手札情報を見ながらプレイ



自分だけでなく相手の視点にも立つことで、状況の有利不利がよくわかる

3対3対戦会開始

 午後3時からは内部イベント「3対3対戦会」がスタート。基本的なルールは前回と同じです(太字は新ルール)。
  • 当日抽選で決められた1チーム3人によるスイスドロー3回戦(*)
  • 使用カード制限無し。チーム内4Hero1BAN形式
  • 各チームのプレイヤーが1人ずつ順番にBO1の対戦を行う
  • 対戦者は必要に応じてチームメンバーと行動を検討しながらプレイする
  • 勝ち抜き方式ではない。1回戦あたりの試合数は合計で3回
(*)本来は4回戦の予定でしたが、3回戦終了時点でイベント終了時間が近づいていたので、3回戦で決着としました。

 このうちHeroBANについては、口頭の宣言だと「後に宣言したほうが相手のBANを見てから選べる」といった不公平が生まれます。そこで専用のシートを用意し、「相手のシートにBANを記入する」という方式を取りました。


HeroBANシート

3対3対戦会の様子


ホワイトボードに書かれた3対3対戦会のチーム分け

















優勝チームとデッキリスト

 3対3対戦会の優勝はチームH(ganenさん、ジョゼフさん、masamasaさん)。3戦全勝でした。ただ、このときganenさんが時間の都合で退室しなければならず、私もそのときまでは「4回戦をやろう」と思っていたため、優勝賞品のTwitch Tシャツをganenさんに渡すことができませんでした。
 ganenさんには申し訳ないのですが、次回参加の際にお渡ししたいと思います。

 また、masamasaさんがSサイズのTwitch Tシャツを「物理的に着用不可能」だったため、本人の意向で抽選(ジャンケン)により賞品獲得者を決定することとなりました。TシャツのサイズがSだということは賞品提供をいただいた時点でわかっていましたが、まさか着られない人が優勝してしまうとは…。結果的にTwitch Tシャツを獲得したのは中国人留学生のWhiplusさんです。おめでとうございます。


3対3対戦会優勝はganenさん(左)、ジョゼフさん(中央)、masamasaさん(右)のチームH


優勝チームのジョゼフさん(左)とmasamasaさん(中央)、そしてジャンケンで賞品を獲得したWhiplusさん(右)。ganenさんは退室されていたため記念撮影できず


優勝チームのデッキリスト

次回は1月17日(土)開催

 3対3対戦会が終わる頃には午後8時になっていたので、会場を撤収してJR武蔵小杉駅南口徒歩1分の居酒屋「やきとり屋 すみれ」に向かいました。28名の参加者のうち、居酒屋に参加したのは15名です。

 宴会では主にイベントの感想とか「今のZoo Warlockのデッキ構成」「この前参加した海外大会」といったHearthstone関連話、外国の方との文化の話、さらには「今年読んだ本の中ではペイパル創業者の書いた『ゼロ・トゥ・ワン』がベストだった」などのHearthstoneにもゲームにも関係ない話で盛り上がりました。

 個人的にはこういう「ゲームをきっかけに色々な人や考え方に触れられる」場所は大切にしていきたいと思っています。私自身「小学1年生からずっと学校に行っていない」という変な人生で、少年時代は引き篭もっていたこともあり対人恐怖がなかなか消えなかったのですが、ゲームのイベントに参加していくうちに少しずつ解消していくことができました。なので、これからも「ゆるふわHearthstone会がゲームをきっかけに交流できる場所になればいいな」と思っている次第です。

 第4回ゆるふわHearthstone会、次回は1月17日(土)開催です。今回忙しくて来られなかった方々、ぜひお越しください。

改善点のまとめ

 最後に、いくつか課題が見えた点があったのでここにまとめておきたいと思います。ほかの人がイベントを開くときにも参考になるかもしれませんし。

Wifiルーターのレンタル台数を倍増する

 私がレンタルしたポケットWifiルーターの同時接続可能人数は10人でした。それで「3台あれば足りるだろう」と高を括っていたのですが、1台あたり同時接続人数が5人を超えたあたりから回線が重くなっていきました。ある程度分散させないとポケットWifiの性能では重くなってしまうようです。1台あたり5人が限度として、「30人で6台」といったところでしょうか。レンタル料金が高くなって、その結果参加費も上がってしまうのが難点ですが、今後はWifiのレンタル台数を増やしていく予定です。

 また、自身のポケットWifiやテザリングでHearthstoneをプレイできる参加者の方には、回線混雑を避けるためにそちらでプレイしていただくようお願いしたいと思います。

運営は対戦会に参加しない

 今回の3対3対戦会の参加者は合計27名で、3人1チームにするとちょうど9チームになります。私は人数合わせに参加したのですが、対戦と進行管理は相当忙しく、一気にタスクが増えてしまう点がありました。イベントの規模が大きくなってくるとやはり「運営が対戦会に参加するのは難しい」という感じです。

 そのため、3対3対戦会の数合わせ(人が足りないときのみ参加)に協力してもらえる方がいればありがたく思っています。

撤収と居酒屋までの引率を役割分担する

 そのほか、以下のような場面で自分の処理速度がイベントに間に合わないことがありました。
  • 開場と設営
  • 対戦会進行と各種ルール対応
  • 撤収と居酒屋への移動

 特に撤収と居酒屋への移動は自分がもたもたしていたせいもあって、「午後8時に撤収作業を開始」したはずが「午後8時半に撤収完了」と30分もかかってしまいました。その間参加者をずっと待たせてしまっていたのが申し訳なかったです。このあたりはほかの人との役割分担も必要ですね。たとえば「別の方に居酒屋まで参加者を連れて行ってもらい、自分は撤収を終えた後に合流する」とか。

3対3対戦会はHeroBAN無しで

 3対3対戦会では相手のHeroをBANするために専用のシートを用意したのですが、自分で参加してシートの不備に気づきました。たとえば、「相手のHero構成が自分のシートに書かれないので、2戦目以降、次のHeroを決めるときに相手の残りHeroを忘れてしまう」など。「相手のHeroを記入する欄を作る」といった工夫が必要かもしれません。

 また、「チームでHero構成を相談してBANを行う」というのもチーム戦っぽくて面白いかなと思ったのですが、即席のチームで相談するのは大変だったかもしれません。それに加えて私の進行の仕方がスムーズでなかったせいで開始に手間取った部分もありました。次回は「BANシステム無し・Hero重複禁止の3対3対戦会」という形になるでしょうか。

 とはいえ、こうして試したことでルールの良し悪しに気づけたわけですから、試しにやってみたのはよかったと思います。


HeroBANシート。相手側のHeroをメモするスペースがなかった

ルール説明書は文字数を減らし、項目別に紙を分ける

 会場では下記のリンク内の説明書きを使ってWifi名・パスワードや対戦会ルールを周知させました。
 ところが、「Wifi」と「3対3対戦会のルール」という2つの情報を1枚の紙に入れていたせいで、参加者の方には後者の情報が伝わりにくくなっていました。
 3対3対戦会が始まるまで後者の情報は使わないので、書かれているものへの注意が薄れてしまうのです。また、「裏に印刷された英語の説明書きが浮かび上がってきて読みにくい」「1枚の文章量が多すぎて読む気が失せる」というのもありました。

 したがって日本語・英語別に「WifiはWifi」で、「3対3対戦会は3対3対戦会」で専用の説明書きを用意しておき、「後者の紙は対戦会開始直前に配る」のが良さそうです。


第3回ゆるふわHearthstone会の説明書き。1枚の文章量が多すぎて、かつ裏面に印刷された英語板が浮かび上がってきて読みにくかった

気になる部分があればTwitterやメールで連絡を

 細かい部分はほかにもいろいろありますが、大きな部分は以上でしょうか。参加者の方にも、気になった点があれば気軽にTwitterやメールでご連絡いただければ幸いです。私にできる範囲で改善を続けていき、より良いイベントにしていきたいと思います。

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