2015年7月17日金曜日

「観戦や討論を通じて色々な考え方に触れたい」 国際女子大会 Harusol選手インタビュー

「ビザを取れたのが昨日だったのよ(笑)」。

 7月17~19日(金土日)に上海で開催されるHearthstone国際女子大会「International Women's Invitational」。韓国人のHarusol(チャン・ヨナ)選手はホテル到着の14日夜に突然の招待を振り返ってこう打ち明けてくれました。

 ネイティブ並に流暢な英語を話すHarusol選手はアメリカ在住暦10年の24歳で、生産工学専攻の現地大学を1ヶ月前に卒業したばかりです。今大会への招待を受け、7月の初めに韓国に帰省。すぐさま準備を整えて上海に出発しました。中国を訪れるのはこれが2度目です。

 Harusol選手は「ゲームは昔から好きだけど、カジュアルに遊ぶだけでカードゲームなんてやったことはなかったわ」と言いますが、Hearthstoneの実力は本物で今年2月にはアジアサーバーのレジェンダリーランク1位を獲得しました。アメリカのオンライン大会にも数多く出場しており、Afreeca TVが主催し、8月21日~23日に韓国・ソウルで決勝戦が行なわれる学生大会「AfreecaTV International College Championship」にもアメリカ地区のプレイヤーとして勝ち残っています。

 頭脳明晰で才能溢れるという印象のHarusol選手に自身のプレイスタイルや韓国のHearthstone界、今大会の目標について聞きました。
2015/7/20 Harusol選手より連絡があり以下修正しました。
「アメリカサーバー1位」→「アジアサーバー1位

Harusol選手インタビュー

―今大会参加の経緯を教えてください。

Halsol選手: 海外Hearthstoneコミュニティ「Liquid Hearth」で活躍するMonkからの紹介です。西洋では彼が主に中国との橋渡し役になってますね。でも、あまりにも急な話だったので正直「本当に中国に行けるのだろうか」と半信半疑だった(笑)。

―毎日どのぐらいHearthstoneをプレイしていますか?

Harusol選手: 学業が忙しかったこともあって、毎日何時間という決まりはありません。ただ、私自身はプレイより観戦が好きなんです。1時間のプレイに対して5時間は観戦してますね。大会実況を見たり、個人配信を見たり、フレンドのゲームを観戦したり。プレイヤーは皆独自の考え方を持っているから、その違いを知るのがすごく楽しい。よくフレンドと一緒にボイスチャットで検討することもあるわ。特に昨年World Championshipに出場した台湾人のFrozenIceの考え方は特別で、目を見開かされるような思いがしました。

―検討というと?

Harusol選手: 特定のマッチアップ・状況で「最善の行動は何か」を話し合うことですね。たとえば「Patron Warrior対Face Hunterで、2ターン目にUnstable GhoulArmorsmithのどちらを出すか?」。私たちの答えはUnstable Ghoulだった。なぜならHunterにはIronbeak Owlがあるから。Unstable Ghoulならサイレンスされても返しのターンにArmorsmithを出し、アーマーを稼ぎながらIronbeak Owlを処理できる。

 逆にArmorsmithをサイレンスされると本来稼げたはずのアーマー数点がなくなってしまう。こういうふうに、私は細かいことを考えるのが好きなのよ。


ImbaTVのオフィスで友だちとスカイプで検討しながら練習するHarusol選手

―アメリカとアジアのどちらのサーバーでプレイしていますか?

Harusol選手: アメリカサーバーのアカウントも持ってはいるけど、いつもプレイしているのはフレンドが多いアジアサーバーですね。SeulsihoとかHandsomeguyといった韓国のトッププレイヤーたちとよく一緒にやっています。ただ、データをアカウントで共有できないのが悔しい。アメリカとアジアの勝利数を合計すればWarriorとWarlockが500勝で金色になるんだけど(笑)。

―課金もしていますか?

Harusol選手: ええ…(笑)。アメリカサーバーは2万円ぐらい、アジアサーバーは…多すぎて口に出せない(笑)。課金して金色のカードを作るぐらいだから。金色のLoathebを見たことはある? 背景が虹色に光ってすごくきれいですよ。

―SeulsihoやHandsomeguyといった韓国のトッププレイヤーたちとはどのように知り合ったのでしょうか。

Harusol選手: ランクドプレイのほか、休暇時に参加した韓国内のFireside Gathering等で知り合いました。私は(アメリカ文化の影響で)チャットでもよく「Hi!」といって挨拶するんだけど、そのせいで男だと思われていたみたいで、オフラインで会ったときに皆から驚かれた(笑)。

 Handsomeguyとはランクドプレイで知り合いました。Druid対Paladinだったんですが、初手にInnervateInnervateThe Coinがあって、Emperor Thaurissanが1ターンに出てくるっていうものすごい展開だったんです(笑)。対戦後にフレンド登録が飛んできて、「よかったらうちのグループで一緒に練習しない?」と誘われました。

―韓国のHearthstone界についてはいかがですか?

Harusol選手: そこまで発展してないですね。3対3のアマチュアクランリーグならあるけど、プロゲーマーはRenieHouRとKranichの2人だけでどちらも海外チームに所属しています。

―では、Harusol選手が考える、今の環境で最も強いデッキは何でしょうか?

Harusol選手: Patron Warrior、Zoo WarlockとHandlock、FaceもしくはHybrid Hunter。Midrange Hunterはそんなに強くないんじゃないかな。HandlockはPatronに強いと言われているけど、私は違うと思う。Warsong CommanderFrothing BerserkerのワンターンキルコンボがあるからMolten Giantが役に立たないし、4ターン目のMountain GiantTwilight DrakeExecuteがあれば対応できるから。仮に引けなくてもDeath's biteで2回叩けば処理できる。五分五分だと思う。

 Patron Warriorは去年のMiracle Rogueのようで何だかんだ言っても強いわね。私が使うと「リーサルだと思ってコンボを使ったら1、2点足りない」っていう場面が結構あるけど(笑)。


メイク後にスタジオで撮影するHarusol選手

―Patron Warriorの難しさには定評がありますね(笑)。個人的に好きなクラスはいますか?

Harusol選手: Druid! Hearthstoneを初めて2ヶ月はDruidをプレイしてた。今の環境では強いクラスじゃないと思うんだけど、皆が大会で使ってるのが少し不思議ですね。

―ご自身で配信もしていますか?

Harusol選手: 「Daum Pot Player」というストリーミングツールでやっています。閲覧及びチャットにはそのツールをダウンロードする必要があるし、私自身は人気じゃないから視聴者はあまりいないですね。以前はAfreecaTVでやっていたんだけど重くなったので切り替えました。Twitchでもやったことはあるけど、Webcamで顔を映すのが普通になっているじゃないですか。私はプレイしていると集中するあまりすごく変な表情になるからそれがちょっと…(笑)。対戦するときはリラックスした状態でやりたくて、多くの人に見られるのも苦手なので、そこまで積極的に配信しようとはしてないですね。

―ちなみに、好きなプレイヤーは?

Harusol選手:StrifeCro!!! かわいい(笑)。実力があるのはもちろんなんだけど、ぽっちゃりした体格でいつもニコニコ笑っている姿が大好きです(笑)。日本のkoronekoの配信も見ていますよ。一生懸命英語を喋ろうとしているのが偉いと思う。でもStrifeCroに比べるとまだ子供ね(笑)。

Harusol選手一押しのStrifeCroベスト動画

―なるほど(笑)。ところで、Hearthstoneでトップクラスを目指すようになったのは何がきっかけだったのでしょうか?

Harusol選手: なんだろう…友だちに誘われて始めて、レジェンダリーを達成して、アジアサーバーで1位を取って、大会に参加したり、プレイヤーと討論するようになって…。「何かを達成したことでモチベーションが上がって、自然と上位を目指すようになった」という印象ですね。

―今大会に臨む心境を聞かせてください。

Harusol選手: 緊張してます(笑)。Pick & Ban方式に向けてデッキを9つ、どう準備すればいいか…。出場選手の情報も少なくて、どれも最近のプレイングの録画が残ってない。中国は環境の移り変わりがアメリカより早い点も気になるわ。欧米でHybrid Hunterが流行る数ヶ月前の第2回中欧対抗戦で中国人はすでにHybrid Hunterを使っていたから。勝てればそれに越したことはないけど、とにかく自分に恥をかかせないように、と考えています。

―最後に何かあればどうぞ!

Harusol選手: 韓国のHearthstone界に興味を持っていただいてありがとうございます。日本のドラマもよく見ていますよ。日本語は文法構造が韓国語と同じで、一部の言葉の発音が一緒だから簡単な言葉ならわかるし会話も理解できます。「大変」とか「お疲れさま」とか(笑)。国際大会に出場するのはこれが初めてなので、自分のベストを尽くしたいですね。

―どうもありがとうございました。

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