2014年4月23日水曜日

eSportsニュース&バラエティ番組「eスポーツ MaX」第3回(4月20日放送)感想

 eSportsニュース&バラエティ番組「eスポーツ MaX」第3回(4月20日放送)の感想です。

 今回は以下の3部構成でした。
1.eスポーツニュース
2.基本プレイ無料FPS、Alliance of Valiant Armsの国内最強チーム、DeToNatorインタビュー
3.桜めいさんのeアスリートを目指せ!


■スポーツニュースのような大会報道
 eスポーツニュースではまず、スーパーストリートファイターIVの世界大会、TOPANGA WORLD LEAGUEの決勝戦が報道されました。
参考記事:「スパIV AE Ver.2012」の総決算がここに。国内外の強者達がぶつかり合った夢のリーグ戦「TOPANGA WORLD LEAGUE」フォトレポート(4gamer)

 ここで私がおもしろいと思ったのは試合動画を交えた大会進行の紹介です。画面に実況付きのゲームシーンが流され、番組ナレーターが合間に大会の進行状況を解説する。この流れはサッカー、野球などのスポーツニュースを彷彿とさせました。 ここで私は改めて気付いたのですが、格闘ゲームの実況は聞いていて心地良いですね。格闘ゲームは「必殺技を使う」、「最後の一撃を決める」といったポイントがわかりやすいゲームなので、実況が必殺技の名前を叫んだりすることで、試合のおもしろさが格闘ゲーム素人の私にも伝わってきました。このように「実況のおもしろさ」が素人にも伝わるのであれば、見せ方を工夫することでゲームを知らない一般の方にもeスポーツを広めていくことができるかもしれません。

 とはいうものの、番組ナレーターのほうはただ経過を述べるだったので、「梅原選手が使うリュウはこういうところが弱点である。相手のボンちゃん選手はその点を攻めてきた」というふうに、ゲームの基本的な戦術と大会のポイントを説明してくれたらさらによかったと思いました。

 また、選手紹介の際に梅原選手だけが「JAPAN/格闘ゲームの神」とテロップに記述されていたのは違和感がありました。私は梅原選手の著書2冊「勝ち続ける意志力」と「勝負論 ウメハラの流儀」を読み、彼が格闘ゲームのファンの間で神と称される存在であることは知っているのですが、だからといって、梅原選手だけに通称をつけてしまうのはバランスが悪いのではないでしょうか。梅原選手のことを知らない人は「どうして梅原選手だけに通称がついていて、ほかの選手にはついていないのか?」と疑問に思うでしょう。優勝を決めるボンちゃん選手との試合では同じ日本国籍同士でありながら梅原選手にだけ「格闘ゲームの神」と書かれていたので、なおさら違和感がありました。

 続いて巨大ロボット「タイタン」を操るXbox 360のFPS、タイタンフォールの発売記念イベントが報道され、会場のe-sports SQUARE AKIHABARAに100人もの参加者が詰めかけている様子が紹介されました。
参考記事:ムービー『Titanfall LAN party in TOKYO まとめ』(negitaku.org)

 私はタイタンフォールというゲームをまったくチェックしてなかったので新鮮でした。こういうふうに、ほかに興味を持っているイベントと一緒に知らないゲームの情報も知ることができるというのはいいですね。「これを見ればeスポーツのイベント情報がすべてわかる」というようなニュースならそれだけで私は30分以上見ていたくなってしまいます。ゲームを知らない一般の方にはちょっと、という内容かもしれませんが。

■説明が十分でないと、選手の言葉も伝わってこない
 次はうしろシティさんによる、Alliance of Valiant Armsの国内最強チーム、DeToNatorのインタビューに入ります。私はAlliance of Valiant Armsのシーンについてはよく知りませんが、インタビューでは世界大会の参加風景、マネージャーが選手をサポートする大変さが紹介され、さらには選手の1人から「軽い気持ちでDeToNatorに入ってきてほしくない」という言葉も出てきましたから、「なんだかすごいチームだ」という印象を受けました。

 しかし、何か選手達の言っていることが頭に入ってきません。どうしてか。私が気付いたのはインタビュー内でゲームの背景説明と選手紹介、そして話題の掘り下げが不足していたことでした。

 まずはゲームの背景説明について、インタビュー内で述べられたのは「Alliance of Valiant Armsには戦車を守る護衛モード、目的地に爆弾を仕掛けて破壊する爆破モードの2種類のゲームモードがある」ということだけでした。これは概要に過ぎません。「戦車の護衛にはどんなステップがあるのか?」という基本的なルールの説明はもちろん、「どんな戦術を立てれば戦車を無事守れるのか?」「各プレイヤーに要求される能力は何か?」といった戦い方まで説明してはじめて、選手が語るゲームへの取り組みが理解できるはずです。ゲームを知らない一般の方に見せるなら、たとえば下記の大会レポートにあるような説明を入れるべきでしょう。

 ”「護衛部門」は「AVA」の独自ルールで、攻撃側チームが自走する戦車を護衛しながらゴールを目指し、防衛側がそれを妨害するという5対5のチーム戦だ。前後半2ラウンドを戦って、相手よりも短時間で戦車をゴールに導くか、両チームともゴールできなかった場合は、よりゴールに近づいたチームが勝利となる。”
 引用:強すぎる“DeToNaTor”! 「AVAれ祭2013 -後楽園の陣-」(GAME Watch)

 インタビューでは選手の1人が「台湾のチームは射撃力が高くて、韓国のチームは作戦を立てるのがうまい」というふうに一歩突っ込んだ話をしていたのですが、残念ながらこちらに知識が足りないため、言葉を聞いてもとたんに頭をすり抜けてしまいました。

 次に選手紹介について、インタビューではDeToNatorの3人の選手が登場しました。しかし、各選手の下にプレイヤーネームが出てきません。プレイヤーネームというのは実名と比べて法則性がないため、とても覚えにくいものです。会話で選手の名前が出てきても、いったい誰のことなのかわかりませんでした。こういった混乱を避けるには、選手の名前を出すのはもちろん、1人1人時間をかけて紹介していく配慮が必要でしょう。

 最後に話題の掘り下げについて、全体的にインタビューの話題1つ1つの内容が薄く、つながりが不自然で、散発している印象を受けました。たとえば話題が練習方法に及んだとき、「ネット上で集まってボイスチャットしながらゲームをする」と選手の1人がいいました。その直後に選手の自宅が映されます。ここから私は「選手達がネット上に集まって、ボイスチャットをやりながらゲームをプレイする様子が見られるのかな」と思ったのですが、出てきたのは「前は目を近づけてやっていたんですけど、それだと目に悪いので少し離してやっています」というプレイスタイルの説明でした。そして、何事もなかったように次の話題へと移ります。

 ゲームの背景を説明する。選手を1人1人紹介する。1つの話題を掘り下げる。この3つが欠けていると、私のようにAlliance of Valiant Armsに詳しくない視聴者にはゲームのことがよく伝わらないのではないでしょうか。

■「桜めいさんのゲーム生活を伝える」コーナーという印象
 桜めいさんのコーナーは、やはり前回、前々回と同じくゲームの内容がほとんどありませんでした。今回、私が鉄拳について学ぶことがあったとすれば「鉄拳にはアーケードバトルというモードがあり、7戦目から難易度が上がる」ことだけです。

 鉄拳のアーケードバトルを進める中、7戦目でつまづいた桜めいさんはカメラの前から消えます。「インターネットや、攻略本でも見て勉強するのかな?」と私が思ったところ、次に現れたのは桜めいさんがカルボナーラを持ってきて食べる光景でした。鉄拳プレイ中の桜めいさんの映像も、プレイヤーのコントローラーの持ち方などゲームプレイに関係したものを映すというよりは、桜めいさんの表情を強調する撮り方がされていました。

 私はこれでますます「桜めいさんのゲーム生活を伝えるコーナー」だという印象を強くしました。桜めいさんをメインにした番組ならともかく、これをesportsの番組で流す必要があるのかどうか…。

■題材はいいのにコンテンツの詰めが甘い
 私が番組を見るのはこれで3回目になりますが、過去の放送を通して感じたのは、ゲームを深く掘り下げた内容が少なかったりして、「題材はいいのに、コンテンツの詰めが甘い」ということでした。しかし、まだ始まって3回目ですし、eスポーツニュースとインタビューのコーナーはファンにとってとてもおもしろい内容だと思います。次回の番組で何が飛び出すのか、今から楽しみですね。
eスポーツMaX、次回は4月27日21時放送です。

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